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五月の北アルプス 蝶ヶ岳



■山行日:2025年05月05日
■山:蝶ヶ岳
■目的:残雪と穂高
■ルート:第二駐車場(06:00)-蝶ヶ岳(11:30-13:30)-第二駐車場(16:45)

遠征はしないと決めたGW
なのにどうしても北アルプスが歩きたくなって
衝動的に、アイゼンとピッケルを積んで蝶ヶ岳へ

午前4時半、最後の一台スペースを先行者のデリカに取られてしまい
泣く泣く第二駐車場へと移動すると、一気にモチベも低下してうとうと状態
気付くと完全に夜明けで、慌てて歩き始めたのは6時、って60分遅刻じゃないか
おまけに年に2度はやらかしてしまうカメラのSDカード入れ忘れに気付く
あぁ、もう、¥な37xったくE+!っ
すっかりやる気を失くしとぼとぼ歩きの林道は長く
こんなに距離あったっけ?と何度も独り言
ゴジラを過ぎると事前情報のとおり残雪が目立ち始める
そして、まめうち平でアイゼンを装着していると
早くも下山する人たちと入れ違う、小屋泊りと思われるグループは
みなさん表情に少し疲れと大きな満足感が浮かんでいて
今朝の北アルプスは素晴らしい景色だったことが伺える


このルート、夏に一度歩いたっきり
あの日、まめうち平から先の深い森がお気に入りになったのだ
今日は既に腐った残雪が少し邪魔で、あの日の美しい森の姿はないが
蝶ヶ岳カールのお椀の底を歩いていることは実感できる
蝶沢のトラバース
常念の姿に気を取られ、少しでも踏み外すと一気に谷底だ
弛んだトレースを外さぬように慎重に進む
その先は直登となり、汗をかきながらアイゼンを効かせて詰めて行く
最後の稜線までの積雪は、これが5月の残雪なのか?と思えるほど
そう言えばベンチだの大滝山への分岐だのぜんぜん見えなかったぞ
ぜーんぶ、この残雪に埋もれてるんだ?やはり今シーズンはよく積もったんだ
そして稜線に出ると
目の前に穂高連峰が待っていてくれる
分かってはいるけれど
この、唐突に現れるカンジはたまらない
汗びっしょりだったところへ、五月の穂高の風が吹きつけて
あっと言う間に全身が震えるほどの寒さ
こんな日に限ってダウンを持っていなくて、薄手のフリースに
アウターを羽織って稜線をうろうろと歩き回るが
20分ほどで耐え切れなくなり小屋へ逃げ込んだ
狭いダイニングでひとつ空席を見つけて座り込み
メニューを眺めると、なんと!カレーライスから麺類まですべて1,500円なり
こ、これが1,500円なのか?と驚愕しながらもラーメンに身体を暖めてもらった
もう少しまったりしたかったけれど
次から次へと小屋へ駆け込んでくる人たちに席を譲り小屋を出る
どれほど見ていても飽きもせず、ただカメラが無いことを何度も悔やみながら
暖まった身体が冷え切るまで穂高を眺めていた


後ろ髪惹かれながらも下山開始
ちょっと時間オーバーぎみなので、意識して下山しよう

稜線の東側は穂高からの風が遮られ、再びナツヤマな気温に汗をかく


蝶沢の上の樹林からトラバースするところ、少し速足過ぎたのか
一瞬、脚がもつれて慌ててピッケルを射し込んで雪の上に座り込んでしまう
前を歩く同年代の女性がトラバースを渡りきるまで見守っていてくれていたようで
「お互い最後までしっかり歩きましょうね」
と優しい声をかけていただいて、なんだか情けないけど心嬉しくなる
ソロ女性はずんずん先を行き、前にも後ろにも人の気配がない下山路
カールの底辺りからヘリの音が近付いては離れ、やがてまめうち平の真上で止まる
と、ホバリング状態から樹林の中を二人のレスキュー隊員がするする降りて来た
すると、まめうち平のすぐ下、岩が階段状になっているところで
同年代くらいのソロ男性が額から出血し、顔の右半は血で染まり呆然と座り込んでいた
何も手伝えることも無く、ヘリの爆音の鳴り響く中を黙々と下りながら思った
先ほどのソロ男性はきちんとヘルメットを被っていたのだ
それでも転倒する場所次第では何が起こるか分からない
今さらではあるけれど、残雪の北アルプスの稜線にダウンも持たずやって来たり
トラバースの下りで転倒しそうになったりと、何やってんだよ自分は
安曇野方向へ飛び立つヘリを見ながら、男性の無事を祈りながらも大反省
そんな五月の北アルプスだった

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