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奥剱へ 池ノ平

■山行日:2024年09月26日ー28日
■山:奥剱
■目的:初秋の奥剱
■ルート:真砂沢ロッジ(06:30)ー仙人池ー池ノ平小屋(12:00)
真砂沢ロッジではお風呂につかり美味しいご飯を頂いて
ふかふかなお布団で眠りにつくと
すぐ横を流れる沢の音なんて気にもせず、朝までぐっすりと熟睡した
さぁ今日のルートも、きっと暑さでたいへんだぞ


前回同じようにこの沢沿いのルートを早朝から歩いた時は
増水時の危険やら、鎖場の怖さなど
いろんな情報が頭に溢れていて、緊張し過ぎていたことを想い出す
実際は沢の水が異様に少なく、鎖を頼りにへつる箇所などスルーして
緊張を要する場所などなくて肩すかしをくらったのだが



 

確かにルート核心部の宙に浮いたへつり部分は恐ろしそうにも見えるが
足元も鎖もしっかりしている
ただ、足を滑らせると宙に浮いてしまう恐れはある
 


南股と北股の合流地点となる吊り橋から近藤岩を眺める

この穏やかな流れの下に、幻の滝と称される剱大滝が人知れず流れ落ちている
決して見ることのできないその姿を想う


 



吊り橋を渡ったところで小窓雪渓を見上げていると

まだ幼い表情の女の娘がやってきた、しかもソロだ?思わず心配で声をかけると
剱澤小屋でバイトをしていて、その休暇中に池ノ平まで行っていたとのこと
山小屋でバイトしながらも山へ登るなんて、よほどの山好きなんだろう
雪渓をバックに写真を撮ってあげると、剱沢の登りに気を付けて!と
老婆心ながら念を押して別れた



  
吊り橋を離れると、さぁここからだ
この仙人新道は、前回歩いた時も暑さにバテた記憶がある
今日の暑さは、あの日とは比べ物にならないだろう、と覚悟を決めて登り始める
すぐそこに雪渓があるのに、冷風はここまで届かないもどかしさ
九十九折れの度に脚をとめ汗をぬぐう
約二時間でようやく風が流れるのを感じ始めた頃
東の方向に仙人池ヒュッテの姿が見えるとほっとした
 

 



姿が見えてからも40分ほど詰め、登り返しの苦労は頭から消して仙人池へと下る

そこは、しんと静まり返り人の気配がない仙人池
そう、この年、2024年は1月の能登半島地震の被害でトロッコの軌道に落石があり
未だ修復されず(数年はかかると言われている)欅平までの移動手段がない
そのため、祖母谷温泉、阿蘇原温泉小屋、そしてこの仙人池ヒュッテは大打撃を受けていた
しんとした小屋の受付でペットボトル2本と、普段はあまり買うことの無い手拭を買った


 
冷えたポカリスエットでやっと人心地がつくと
曇り始めた八ツ峰を恨めし気に睨みながら、仙人池に姿が映るのはあきらめた
前回はここから雲切新道を下り、仙人温泉小屋で温泉に浸かったのだ
今や雲切新道も崩壊し、その様子は不明となり、仙人温泉小屋も休業状態だ
ある意味、良い時代にここを歩くことが出来たのかもしれないな
まわるまわるよ時代は回る


 
 

池ノ平まで30分?そんなに近かったっけ?と訝りながら歩き出すと
記憶には無かったほどのアップダウンが続き
疲れ切った脚では、やはり30分をオーバー
 
 


 

前回はテン泊だったので初めて小屋の中へ入る
小屋は清掃が行き届いていて、やはり個人のスペースが確保され
今夜も居心地の良さそうな部屋、しかも宿泊は二名だけなのでほっとする
そう言えば、前回来た時には、映画「点の記」の名残があり
乾燥室のドアに、木村監督の部屋と書かれた紙が貼られていたっけ
なんだか、すごく遠い時間だ

   
  

そして、この池ノ平にもお風呂がある
しかも、小さな窓を全開にすると、剱の八ツ峰が望めるのだ
なんと贅沢な入浴だろうか
 
 


 
 
湯上りの缶ビールでまったりしているところへ、同郷の先輩が現れる
仙人池ヒュッテ泊りのはずなのに、どうやらお土産のフルーツ(名産だ)を
小屋に届けに来たとのこと、そう言えば真砂沢ロッジでも渡していたはずだ
先輩いわく、もう二度と訪れることのできない憧れの場所なので
お土産のひとつでもとのこと
なんと、お土産を渡すために、この炎天下60分近く登って来られたんだ

きっと小屋のスタッフさんも感激していることだろうな
 
 


 
 

正午に到着して、小屋前のタープ下の椅子に陣取って缶ビールを飲みながら過ごしている間

ひとときも休むことなく小屋の整備を続けている管理人さんに、お風呂のお礼を告げると
爽やかな笑顔で応えてくれて、しばしこのエリアの近況など話してくれた
彼はSNSでも様々な情報を発信してくれていて、まさに現代風な管理人さんだ
今は、この地を「奥剱」としてブランディングしているようだ
たしか裏剱と呼ばれていた気もするが、奥剱の方が趣がある気がする
それに、このエリアでは最奥部であることは間違いない
 
 
 
  
 
風呂につかっても時間はゆっくりと流れるだけ、景色を眺めるほかにすることもなく
普段だとオフィスでバタバタしてる時間に、雲海が浮かんでは消えるシーンを
飽きもせず眺めているだけ


再び、はるか遠きこの地に戻り、こんな時間を過ごせる幸せに浸る
 
 
 

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