


青空どころか、天候は昨日よりも悪くなり
明け方からビュービューと風が唸りはじめ、吹雪になっていた
朝食はバイキング形式ではあるが、これも山小屋の域は完全に超えている
当然お代わりもして、朝から吹雪いている景色を眺めながら
曳きたての豆をサイフォンで淹れる美味しいコーヒーを頂いて
って、いつまでもここに居座る訳には行かず
さぁ、そろそろ行くぞ
準備をして歩き始めると、みぞれに近かったものが小雪へと変わり
吹雪となって全身に当たる音が懐かしくもあり
今年もこの季節になったんだ、と噛みしめる
風の音に流されて、嫁さんの声は何を言ってるのかも分からず
ただ俯いて吹雪を遮りながら進む
結局、私が立山に来るといつもこんな天気やな、、、
風が収まった一瞬に聞こえたのは嫁さんの独白
確かに
あの吹雪のGWもそうだったけど、思い起こせば、初めて来た年も
7月なのに吹雪いてたっけ
いやいや、ほら、一度だけ晴天の秋の日に雷鳥沢でテン泊して
大日へ登ったじゃないか!と思い出させるも

え?覚えてないなぁ
驚いたことに本人にはその記憶が無いと言い張る
マジかよ、いくら15年も前のこととはいえ、、、
やはりブログはきちんと残しておくべきだと、雪の立山で改めて思うのである


室堂では、雪に濡れたウェアを着替え、バスの時間までまったり過ごす
そして、15年ぶりの立山駅へのルートへ
そのバスの中では、座り込んだ瞬間うとうとしていたが
アナウンスが七曲の説明に入り、連続したカーブに入った瞬間
一気に雲が晴れ、目に差し込む光の強さと、極彩色の彩りが眩しくて目が覚める


ほんの15分ほど下っただけで、こんなにも天気は変わるのだ
いつものカーブでバスが止まり、称名滝を窓越しに眺める
嫁さんいわく、こんなに綺麗に滝が見えたのは初めてだと
確かにそうかもしれない


ケーブルカーに乗り換える美女平では、紅葉がさらに美しく
地元の方と思われるグループは、ここから歩いて散策に行く様子
ケーブルに乗るだけで、紅葉に輝く美女平を歩けるとは羨ましい


そして立山駅に着くと、最後の乗り物である富山地方鉄道だ
実はこれも初めてのこと
関西在住時は、北陸経由で立山駅へ車を置いて室堂に入っていたので
一度この電車で折立へ行ってみたいと思っていた
想像通りののどかな風景の中
想像以上にノロノロ運転で富山駅へ


いや、地鉄が最後の乗り物では無かった
ホテルまでは路面電車に乗る必要があるのだった
さぞかし疲れ切っているであろう嫁さんは
路面電車って、たぶん初めて乗ったと思うわ!
と、意外にも嬉しそう


ホテルで一休みすると、ふたたび路面電車に乗って
この旅の最後の目的である富山の鮨へ
思う存分鮨を食べさせてやろうと思っていたが
さすがに疲れもあって、お酒もそこそこに小食な二人、もう歳だなぁ


初めての黒部アルペンルート縦走
黒部は曇天だったけど、絵画のような紅葉だった
立山の吹雪も、遠い日を想い出させてくれた
なにより、十五年ぶりの立山を歩くのが嬉しそうだった

いつかまた、秋晴れの立山に連れてってやろう
北陸新幹線の車窓から
冬に閉ざされる黒部、立山の情景に想いを馳せながら、密かに思った




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