MENU

小屋閉め2023’ 雲ノ平(前)



■山行日:2023年10月14-16日
■山:雲ノ平
■目的:小屋閉めの雲ノ平
■ルート:折立(04:30)-太郎兵衛平(08:10)-雲ノ平(13:20)

酷暑に残暑にと、厳しすぎるほどの暑さを越えて来たけれど
いつの間にか今年もこの季節を迎えることになった

小屋閉めだ

何故かしらこの言葉には郷愁を抱いてしまう
今年も晩秋の奥黒部の寂しさに染まりに行こう

飛越トンネルを越えて岐阜側から有峰林道ゲートの門限に間に合わせるには
前日はほぼ一日を移動に費やしてしまうという非効率なアプローチ
もはやそれも込みで登山ルートだと思ってる
車中でぐっすりと眠って4時半、まだ薄暗い登山道を鈴の音を立てながら進むと
80分ほどで三角点、ブルーグレーな空の下、今日も剱さまが遠くから睨んでいる
今年の北アルプスでは、すでに一部の山域で初雪が降っていた
もちろん、このエリアでも降っていて、ネットでは白き薬師の姿も見ることができた
その雪は少しだけ山肌に残っている
前回の小屋閉め山行では、晩秋の奥黒部の何もかもが煌めいていたが
今日の高曇りは少し残念、しかも明日から下り坂な予報だ
本当は二泊して、久しぶりに鷲羽を歩こうかと企んでいたのだが


太郎兵衛平から薬師沢へと下っていると、第二渡渉ポイントで橋が無かった
あぁそうだ、理由は分からないが今年に限ってこの先の第三ポイントも
すでに橋は撤去されているとの情報はネットにあった

この時は、のんきに何も考えず飛び石で沢を越えて先を急いだ
下山の時、これが大きなアクシデントに繋がることも知らないで


カベッケが原の手前、いつも見上げる水晶の稜線に残る数日前の雪
その日に歩けてたらどんなにか幸せだったろうか
3時間ほどかけて薬師沢まで下りきる
いつの間にか、くすんでいた空は青く澄みわたり
そのあまりの美しさに立ち止まると
奥黒部から滔々と流れる沢音に、いくつもの通り過ぎて行った時の流れを想う
小屋閉め山行ならではのひととき

苔むした岩を越えて行く我慢の二時間は、当分雨が無かったからだろうか
苔が渇いていて、ストレスなく登り詰めることができ、あっと言う間に台地に立っていた
正面に水晶をじっくりと見つめ
そしてゆっくりと振り返る薬師の美しさにため息をつく
あぁ今年の立山はなんと近くに見えるのだろう
天候や空気の澄み方の違いによって、こんなにも山の風景は変わるのだ
祖母岩からの展望に
今年もこうしてこの台地を訪れることができた喜びを心から感謝する
祖母岩で、ひとしきり奥黒部の山々に抱かれる時間を堪能すると山荘へ向かう
山荘は何だかいつもより慌ただしい、そもそもエントランスの様相が違う
スタッフに聞くと、もう小屋閉め作業に入っていて、雪除の外壁となる板を立てているようだ
外は慌ただしくも、山荘内はいつものゆるい空気が流れてて
ダイニングでコーヒーを頂きながら眺める風景も相変わらず素晴らしく
そんなゆるい空気と風景に癒されてると、あっという間に陽は暮れて
受付の前のストーブにも火が入り、ひとりでテーブルを独占して夕餉を楽しむ
食事の後はダイニングに戻って、皆さんとスライドを楽しみながらウイスキー
小屋閉めならではの空気に満たされて眠りにつくと
深夜突然に雷鳴と共に大雨が降り始め、それは朝まで続くことになった

コメント

コメントする

目次