MENU

2016’最後の北アルプス断念


 
■山行日:2016年11月05日(土)
■山:北アルプス奥丸山のはずだった・・・
■目的:冠雪の穂高連峰を望む
■ルート:新穂高(06:30)-チビ沢(09:30)-新穂高小屋(12:00-14:00)-新穂高(14:40)
 
そろそろ、今年最後の北アルプスを歩きたかった

それは毎年のこと
自分の中で、ひとつの区切りとして
その年の最後の北アルプス山行は、ここだ!と決めて
それを実行しなければならないのだ

そして今年の山は、奥丸山
2013年の最後の山として印象深く
その山行の再現を狙っていたのだ

しかし、それは思ってもいない結果となった


 
新穂高からの右俣林道は、晩秋から初冬へと移ろい

凛とした空気に、足元は凍て付く

人気の無い林道は寂しく

森は、ただ、ただ静か

ザクザク

ザクザク

凍る落ち葉を踏む音だけが林道に響く

まだ朝陽が上がりきらない穂高平小屋から稜線を望む
今日も白出のコルがはっきりと見える

あのコルでは、慌ただしく小屋閉めが行われているのだろうか
見えるはずもない山荘の姿を探す

穂高牧場から進むと、緩いカーブの向こう
背の高いカラマツの間から南岳が覗く

この辺りから、静かな胸の高まりを抑えきれず
少しずつ足早になっている自分に気付く

その高まりは、白出沢出合から笠ヶ岳の頭を見ると、さらに拍車がかかるが

広い林道から、陽の当たらない細いトレイルへと変わり
やがて足元が凍り、薄く雪が積もり始めた頃
凍った岩の上で足を滑らせて、軽く足首を捻ってしまい
その勢いで尻餅をつくと、一気に冷めてしまった

あぁーぁ、何やってんだかなぁオレ
アイゼン、車の中に忘れちゃったよ

この先、槍平までの90分、足元はずっと岩のトレイルだ
いや、危険な個所なんて全く無い、ただの山小屋までのアプローチだ

でも
でもアイゼン無しじゃ、山登れないよ

薄暗い樹林の中、雪の上に座り込み、10分ほどの葛藤の末
とぼとぼと引き返し始めた

その決断を下すことになったのは
つい最近、山友が骨折し、半年は山から離れることになった

その彼女の顔が浮かんだからだ

皮肉なことに、白出沢出合から林道へ引き返すと
さっきまでの薄暗く、凍りついたトレイルとは裏腹に
小春日和に、何もかもが輝く世界だった

そのあまりの眩さに
引き返したことを後悔する

いや、でもさ
これから始まる素敵な季節が待ってるんだ
こんなところでケガでもして、ふいにするのはバカみたいだし

これで良かったよね、ケーコちゃん?

それに、こんなにも素晴らしい風景の中歩けるんだもの

誰も居ない林道、それは最高のハイクじゃないか

凍て付いた林道は、最後の秋の陽を浴びて黄金色に輝き
いつの間にか、撤退した悔しさなんて忘れ去り
その輝きを楽しむ自分が居た

あっという間に穂高平まで戻る

小屋の前でガスと鍋を出してランチ

誰も居ない穂高平

黄金色に輝く高原

眩い青空

今日が小屋締めを終えた日ならば
彼らが降る姿すら望むことが出来たのではなかろうか

あまりにも透き通る空に
そんなことを想いを馳せては、いつまでも穂高を眺めていた

そんな山旅を終え
週明けに「ぼちぼちいこか」にアクセスすると

まさにこの日
穂高の番人たちは、200日間の役目を終えて
あのコルから降り、下界へと戻ったそうだ

毎年、その小屋閉め便りをモニター越しに見ては
何だかほっとすると共に、その日から穂高は冬に閉ざされるのかと思うと
胸がキュッっと締め付けられる気がするのだ

その一瞬に、あの穂高の麓に居たことが嬉しくて

山には一歩も登れなかったけれども
2016’最後の北アルプスは素敵なエンディングとなった

ブログランキング・にほんブログ村へ
■RANKING■

コメント

コメント一覧 (2件)

  • SECRET: 0
    PASS:
    ありゃりゃ、とんだポカやらかしちゃいましたね(^_^;)
    遥かなる奥丸山とはなりましたが、この時期だけしか味わえない静かな黄葉の林道歩きが実に良さげですねぇ😍
    寒いの嫌いな私ら、この時期このエリアに足を運んだことが無かったんですけど、やっぱり四季を通じて訪れてみて、初めて本当の良さが分かってくるのかも知れませんね☝
    そうそう、今年最後の北アとおっしゃらずに、通年営業の西穂山荘までラーメン食べに行くってプランなんて如何です?😉 0

  • SECRET: 0
    PASS:
    梨丸さん
    とほほ・・・やっちまいました
    でもね、おっしゃる通り、こんなことでも無ければ
    この季節のこの林道歩き、紅葉に白い稜線眺めながらの
    ポカポカハイクなんて出来ませんから、まぁ良しとします^^
    梨丸さんのように近いと、スノーハイクでも楽しめるのでは?
    西穂高もそそられますね~、そうかぁ、行こうかなぁ(^^) 0

コメントする

目次