MENU

秋嶺 立山・五色ヶ原(前)



■山行日:2022年09月30日ー01日
■山:立山五色ヶ原
■目的:懐かしき稜線と紅葉
■ルート:立山室堂(09:00)-龍王岳(12:00)-五色ヶ原(15:00)
     五色ヶ原(06:45)ー立山室堂(12:30)

この夏はあまり楽しめなかったぶん秋は挽回するのだ
今週末こそ紅葉の大朝日を歩くのだ、そう張り切ってはいたが
なかなかあの山域の天気予報と休日がマッチしなくて
ふと思いついたのは立山から五色ヶ原だった

扇沢の駐車場で仮眠から目覚めると、すぐに身支度をして窓口へ並んだ
大阪在住時は富山側からのルートが最短だったので、ケーブル1本乗れば
あとはバスが勝手に室堂まで連れてってくれる楽ちんルート
それに比べ扇沢からは乗り継ぎ回数も多く所用時間もコストもかかってしまう
でも、こうしてトロリーから電気に代わったバスに乗り地下道を抜け
針ノ木岳を眺めながら黒部ダムのアーチを歩いてると嫌でも山旅気分が湧き
なんだか楽しくなって来る、なによりも数年ぶりの室堂ターミナルは
あの独特な埃っぽい匂いや構内に響く喧騒さえもなんだか懐かしくて
その懐かしさは、ターミナルから外へ出て眩いばかりの秋晴れの下
石畳を歩きながら大日の稜線を見上げていると、一気に溢れ出してしまう
あぁ懐かしいぞ立山
想えばここから幾度も稜線を追いかけて歩き出したもんだ
と、いくつかの縦走や雪山登山の記憶が蘇り
なんだか胸が詰まって脚が進まなくて
なんだろうこの感情は、こんなにも懐かしさが溢れてくるなんて



自分でも不思議な感情に戸惑いながら室堂平を歩く

石畳の上はヘルメットにガチャ類を身に着けたクライマースタイルと
ジャケット・パンツ姿で震えながら歩いてる観光客と
相変わらず雑多な人たちが行き交っているのも立山らしい風景だ




浄土山へのルートに分岐するともう観光客はいない
ここからは、岩と岩の間を縫うトレイルとなるのだ

とは言っても浄土山まではあっと言う間
すぐに目の前に大きな大きな姿が立ちはだかる
久し振りだな雄山




その雄山から大汝、富士ノ降立へと続く美しき稜線
あぁその向こうには白馬も覗いている、こんなに近くに見えるんだ

そして主役である剱岳は、今日も極楽浄土の立山から望む地獄の山
として畏れられたオーラを発している



さぁ未踏だった龍王岳も踏んでおこう
今回の山行は他にピークらしきピークを踏むことは無いのだ
と、岩を掴みながら進むとあっと言う間に山頂

これから進む南を睨むと、五色ヶ原のテーブルの向こう
槍ヶ岳、奥穂高岳、水晶岳、笠ヶ岳、黒部五郎岳と
北アルプスオールスターが並ぶ姿が圧巻

中でも、やはり薬師岳の存在感が際立って見える
あぁ、ここでいつまででも稜線を眺めていたいくらいだ


龍王から下ると縦走路を進む
ここは、ガレたカンジのトレイルを急激に下らされる
この先を歩くのは縦走者だけ、前にも後ろにも人はいない
地図にも「急坂」と記されている場所を下ると
鬼岳の裾野のトラバースを歩きながら振り返る
と、デジャブのようにあの日の事が蘇った
あれは2008年の夏、もう14年も前?
嫁さんと初めて二人での縦走は、このルートで薬師岳までだった
このトラバースはまだ雪渓が残っている上に小雨が落ち始めて
嫁さんが滑落しないだろうかと、レインスーツでよちよち歩きの姿を
振り返り振り返り歩いたっけ
雪渓を超えて安全な場所になると、ほっとしてへたり込んだ姿が
まるで昨日のことのように蘇る
そのとき撮った一枚の画像は、夫婦のお気に入りだ

あの日は獅子岳へ登り返したところで長い休憩を取ったっけ
柿の葉寿司を頬張りながら、ビールが無いことに文句を言ってな
なぁんて、14年も前のそんな小さなどうでもよいことが
どんどん頭の中で蘇って来る不思議
獅子岳を回り込むと鉄のハシゴ
そうそう、こんな梯子だったよ、ここから急降下して行くのだ
懐かしきザラ峠の下りは、二度目でも歩きにくく時間がかかってしまう
でも、ここを超えて登り返す先、もう五色ヶ原がすぐそこに見えている


ズルズルの斜面を下りきるとそこがザラ峠

標高は2,377、獅子岳からだと約350m下ったことになる
歴史ある峠には西のカルデラから温泉の硫黄臭が漂い
東からは裏銀座の稜線を超えて風が吹く異境の地




ザラ峠からは、また100mほど登り返す
するともうそこは楽園の入口

その入り口から山荘まで木道を10分ほど登り、テン場の受付と缶ビール
さぁ、あとは楽園で過ごすマジックアワーだ



テントを設営するのが先だ、ビールはその後ゆっくり飲めばいいさ
と、いつもの手順で進めたいが、どんどん稜線は色付いて行き
その姿をカメラに収めたい、いやでもテントが先だ、それよりも
喉の渇きが限界で、早くビールを!いやいやテントだろって!
あぁもう、どうすりゃいいんだ

やっと腰を据えて缶ビールを手にした頃
空が、稜線が、木道が染まり始めた
さぁテン泊の夜はこれからだ

コメント

コメント一覧 (2件)

  • SECRET: 0
    PASS:
    うわっ、このご夫婦の写真覚えてます。以前のSlow trekking の表紙にあった写真ですね。
    我が家も夫婦で山登りを始めた時期で、あれこれ参考にさせて頂きました。
    それはそうと五色ヶ原へのトレイルって良い眺めですね~。お花も沢山咲いていそうだし、静かそうだし・・・。
    薬師までは無理でも、小屋泊まりで行ってみたくなりました~ (^^)/
    0

  • SECRET: 0
    PASS:
    GRIさん

    えええええーっ!
    確かにこの画像使ってました!よくぞお気づきで!驚きです
    なんだか、めっちゃ嬉しいですありがとうございます^^
    この縦走路最高に美しいですよ、小屋泊まりもアリです
    お風呂も葉入れる小屋なので、ぜひ来シーズンどうぞ^^ 0

GRI へ返信する コメントをキャンセル

目次