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晩秋の奥黒部 晴れの野口五郎岳を行く

■山行日:2016年09月22日(木)-09月25日(日)
■山:北アルプス:黒部源流域
■目的:黒部源流を彷徨う
■ルート:25日(日):水晶小屋(05:00)-烏帽子小屋(09:40-10:10)-高瀬ダム(13:00)

祖父岳でしばしガスに煙る槍を眺めると
前日に下って来た九十九折れを登り返す

さすがSWの連休だ
こんな天気でも、交差点であるワリモ北分岐では、数名のハイカーと行き違う

九十九折れを登り切った辺りで、ぽつぽつと、大粒の雨が落ち始めた
どうにか濡れることなく小屋に入り込む

受付を済ませると、缶ビール、そして前日食べ損ねた力汁(ちからじる)

力汁は、牛蒡と竹輪が浮く味噌仕立ての汁に
その名のとおり、大きな餅が二個も入っている
すきっ腹に暖かな味噌と、お餅が美味くて美味くて

窓に向いたカウンターで食べ終わると、地図を広げてウィスキー
あれ?あぁウィスキー、もう空っぽだ
そこへ、隣から「焼酎ですが一杯いかがですか」と声をかけて頂く

その大先輩、手にするのはロックグラス、なんてクールなんだ
行程を紹介し合うと、なんと今朝は奥黒部ヒュッテを7時出発とのこと!

読売新道を登って?それでこの時間にもう赤い顔してる?なんて健脚なんだ

そこからは、どの山にも焼酎とロックグラスを持って行くと云う
イカしたオヤジである富山のTさんと、延々と山談義
あまりの盛上りに他のお客さんも集まり、夕食まで賑やかに過ごすことに

一人一枚の布団でぐっすり眠り、偶然にも隣のスペースだったTさんが
まだすやすやと眠る5時前に行動開始する

小屋から東沢乗越辺辺りまでは、岩峰が続く
まだ暗い中、夜半から吹く強風に煽られながら進むと東の空が紅く染まり始めた

今回の山旅で、やっと本当の青空だ

真砂岳から野口五郎岳へ
あまりの美しさに脚が進まない

槍方向は、雲の中

東沢谷を挟んで、本当は昨日歩くはずだった
水晶から赤牛への稜線を覆うガスがゆっくりと流れて行く

野口五郎のピーク
その白砂の上に立ち、そんなシーンに、しばし魅せられる

その横を「お先に失礼」と、健脚の大先輩、富山のTさんが、さくさくと抜いて行かれる
そのシーンがなんともカッコ良くて、後姿が小さくなるまで見送った

初日に泣いた稜線も、白砂輝く姿が眩くて
あの俯いて歩いたが時間は嘘のようだ

三ツ岳をトラバースする頃、見覚えの有る男性とすれ違う
烏帽子小屋の小屋主さんだったので、思わず話しかけた

彼は野口五郎小屋の上条さんの息子さんで
これから小屋閉の手伝いに行くとのことだ

その小屋主さんに、バイトの女の娘は、元気に歩いていましたよ、と伝えると
「そうですかMちゃん元気でしたか!」 と喜んで貰える
 
「Mちゃん、高天原とか黒部五郎とか言ってなかったんですけどねぇ」
そう首をかしげ苦笑する彼に、こちらも笑ってごまかした

若き小屋主さんと別れ、後姿を見送る
青空、白砂、紅葉、トリコロールに輝く風景に
あの雨の二日間が幻のように思えてくる


 
烏帽子小屋の近くまで下ると、立山、剱岳が一瞬雲の中から現れる
正面には赤牛、その手前には、憧れ続けている場所
薬師見平が広がるであろう西尾根
 
あぁ、小屋主さんともう少し早くすれ違えてたら伝えることが出来たのに

上条さん、確かに素晴らしい展望ですよ
晴れのときに、烏帽子小屋から望めましたよ

この素晴らしい青空の下
富山のTさんは、もうダムまで下りきっただろうな
奥黒部ヒュッテで再会を約束したAさん、心配してるだろうか
Kさん、Oさん、あの雨の中、槍まで縦走出来ただろうか

そして、Mちゃん
今頃は、この青空の下、黒部五郎の稜線を歩いているだろうか
見えるはずもない南の空を仰いだ

いろんな出会いと強風の稜線

絹のような雨に包まれた水晶池、夢ノ平
心の芯まで響くような晩秋の高天原の静寂
伊藤正一さん没後の雲ノ平

雨はたいへんだったけど
大好きな奥黒部を、思う存分彷徨えた山旅
心に残る四日間となった

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コメント

コメント一覧 (2件)

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    ほんとにスロトレさんのブログを読むと、ほっこりして涙が…。・゚・(つД`)・゚・。
    山での出会いっていいですよね。

    最後に晴れた裏銀座を歩けてよかったですね(*´ω`*)
    また歩きたくなりました!
    ロング縦走したくなります♪ 0

  • SECRET: 0
    PASS:
    ゆなさん

    いつも、ほっこり、ありがとうです^^
    でも泣けるような内容では無いかと(汗
    自分でもこの記事作りながら、あぁ縦走したい!
    って、何度も思い返してました
    来年こそ、私もロングなのを狙います(てへっ) 0

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