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後立山裏銀座 赤牛岳遥かなり

■山行日:2017年09月21日(木)
■山:針ノ木岳・赤牛岳
■目的:縦走
■ルート:奥黒部ヒュッテ(05:00)-赤牛岳(10:00)-水晶岳(15:00)

気付くと、ソロ男子も、ソロ姉さんも先に歩き始め
お母さんと二人、二十分近くも、ピークでまったりしていた

 もう二度と来ることないやろから
 も少し、ここから薬師と五郎さん見てますわ

そう言うお母さんにカステラのお礼を言うと先に腰を上げ
いつまでも風景に眼を細めるお母さんをふり返りながら歩き始める

読売新道、この水晶岳までの稜線のアップダウンは
離れて望む、優雅な穏やかな姿とは違って、厳しいのだ

ただ、その厳しさも、360度囲まれた風景に癒される
右手に黒部五郎から薬師、ふり返ると五色ヶ原から立山
左手には、槍ヶ岳から野口五郎、ふり返ると針ノ木岳

ここが、この奥黒部が一番好きだと言い切るのは
この名峰に囲まれている、類まれな贅沢な環境だからだ

P2803辺り、案の定、ソロ男子君が座り込んでいた
今日の目的地を聞くと、雲ノ平だと言う

このペースで、ここで座り込んでる様じゃムリだろう
敢えてその事には触れず、しばし休憩がてら会話すると
彼は何と、石垣島からやって来たそうだ

学生っぽく見えたが、実際は、結婚したばかりの社会人
数年前に雑誌で見た、このルートに憧れて憧れて
初めての北アルプスが、この読売新道とのこと

そうか、そんな理由で、初アルプスが読売新道なんだ、と妙に関心する

まだ立ち上がろうとしないソロ男子君を励まし、ゆっくりと進む

さぁ、そろそろ自分の中で決着を付けよう
こんな調子じゃ、温泉沢ノ頭から、高天原に下るのはムリじゃないか?
でも、このまま水晶じゃ、縦走感が薄いよなぁ

その温泉沢ノ頭の手前、P2742で今度はソロ姉さんが座ってた
普段は、丹沢をベースに仲間と山を楽しんでいると言う彼女
初めてとなる黒部エリアは、このルートと決めていたそうだ

  だって憧れのピークでしょ赤牛って、そこ登るってカッコいいじゃん

丹沢姉さんに、温泉なんて止めて、水晶小屋で一緒にビール飲もう!
なんて誘われたから、だけでは無く、時間的にも膝の痛み的にも
今から、また800m近くも激下る体力も無い事を実感し、姉さんの後を追う

P2814前後の岩稜では、振り向き振り向き、石垣君を励まし
浮石の注意と、効率的なルートを指差し、アドバイス

温泉沢ノ頭で、前方からやって来る夫婦らしきペアとすれ違う
こんな時間に?この先どうするんだろう?

 いやー、ダメな事分かってるけど、ビバーグしますよ
 夫婦でね、ずーっと、この稜線の星空に憧れてて、やっと来れたんです

ルールを振りかざして偉そうなこと言ったりしないよ、どうぞ楽しんで下さい
お二人がちょっぴり羨ましく、微笑ましく、大きく手を振って分かれる

7年間、踏むことの出来なかったピークを目指す83歳
雑誌を見て憧れた、それだけで石垣島からやって来る若者
カッコいい、それを理由に読売新道を登る女性
稜線からの星空を見上げるために歩くご夫婦

皆さん、それぞれの想いを抱いて、このルートにやって来る
北アルプス屈指の厳しいルートにやって来る

あの頂きは、やはり誰しもが憧れるのだ

赤牛岳、遥かなり

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コメント

コメント一覧 (4件)

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    長次郎谷の記録、手に汗握りながら読みました。
    ほんとすごい。
    そんな熱い思いを持って挑戦できるスロさんがすごい。

    83歳の登山者も
    石垣島からやってくる登山者も
    みんなそれぞれの思いを胸に
    何かを目指して山に登る

    山旅って最高だ (・∀・)
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  • SECRET: 0
    PASS:
    奥黒部とな、
    わたしね、まだその辺はあるいたことないんです。
    2016年夏に新穂高、鏡平、双六、三俣蓮華から、黒部五郎のカールまで行って戻るピストンしたのよね。
    で、そのとき見えちゃってた山々のエリアだね。

    ちっちゃな自分を奮い立たせて
    歩いてみたいのよ。
    だって、見ちゃったんだもの。

    それと、トップのお写真、タイマー撮り、
    ものすごくかっこいいです。
    人物がぼけてるのがええ感じだし、
    黄色いジャケットもお似合いです。
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  • SECRET: 0
    PASS:
    cyu2さん
    いや、まぁ、その
    あの頃は一番登山に対して、ひたむきだったかと
    ただそれだけです、熱い思いとか言われると
    ちょっと照れてしましますがー(^^;)

    ほんの小さな出会いがあるだけで
    ただの登山が山旅に変わる気がします^^ 0

  • SECRET: 0
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    yakoさん
    2016年に見ちゃった、のですね
    そりゃぜひとも今年は、さらに脚を伸ばしましょう
    ちなみに「奥黒部」って、私が大好きな志水哲也の
    写真集から勝手に引用してるだけで、定義は無いかも
    しれませんねー、とても好きな言葉なのです。

    トップの画像ねー、あれ自分的には失敗(^^;)
    後姿と槍までパンで撮るつもりが、こうなってしまって
    でも、なんだかこれもアリかなって^^

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