
久しぶりの薬師沢小屋
本当は2年前のように、雲ノ平まで一気に歩きたかったけど、この雨じゃ仕方ない
無線をオープンにしているため、受付では先ほどの事故に関する情報が流れている

着替えて落ち着くとさっそく自炊室へ、そこには黒の長T、黒のショートパンツに
黒のタイツスタイルの若い女性一人だけ、地図を手になにやら難しい表情だ
「こんちわ、ここ座るね」私の一言に軽く頷いただけで、読図に没頭してる彼女
その手にはカップ、傍らにワインのペットボトルと小さな文字が詰まったメモ一枚

ストーブの準備ももどかしく、プシュッと缶ビアを空けて先ずは一口
「ごきゅっごきゅっごきゅっ・・・ふぅ」
斜め前に座る黒ずくめの彼女が、初めて気付いたかのように、振り返ると、にこり
それを機に、先ほどの事故情報を共有しようと思ったけど止めておいた

黒部川の畔、傾いてようやく立ってる歴史ある山小屋
外は小雨、聞こえるのは沢の流れだけ
会話なんていらない
小さな窓から覗く薬師沢をぼーと眺めながら、ビア一本目を空け、ほろ酔いを自覚した頃
一瞬眠っていたのだろうか
メモを忘れて、黒ずくめの彼女が消えていることに気付いた

まるで今日の宿泊客は、先ほどの彼女と自分だけかと思えるほどの静けさ
夕餉の準備を前に、時が止まった小屋で一人
ビールからウイスキーに変わるころ、受付から断続的に漏れ聞こえる無線の音がやっと消えた
見知らぬ登山者はヘリで下界へ運ばれたそうだ
最後の通信が途切れる瞬間の大きなノイズ、その後のしんとした静けさ
まるで底なしのような静けさに負けないよう
カップにウィスキーを足して飲みほした
最後の通信が途切れる瞬間の大きなノイズ、その後のしんとした静けさ
まるで底なしのような静けさに負けないよう
カップにウィスキーを足して飲みほした
コメント
コメント一覧 (5件)
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私も9月に太郎小屋で遭難者が動けなくて救助を求めてるという無線を聞きましたが、耳を傾けてしまいますよね。
その方は無事に救助されたみたいですが…
残念でしたね(>_<)
黒ずくめの女性とか気になります!幽霊にでも会ったのかと思いましたがw
焼き鳥も焼きそばも美味しそうですね♡
あ!二月の釈迦、楽しみにしてます♡笑
釈迦、めっちゃ気に入りました!!! 0
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あ!!!
カツさんという方にお会いしました♪
スロトレさんのお知り合いだそうで。
有名人なのですね! 0
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ゆなさん
そうね、私も間近でアクシデントは数回あります、やはりね・・・
特に今回みたいに、これから自分が向かう場所ってのはね。
釈迦気に入って頂けたら嬉しいです、私の大峰NO1です^^
katsuさんに会ったのですね!彼こそ有名人ですよ~
彼は全国区ですから(なんのこっちゃ!) 0
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薬師沢小屋でビール。
黒部の静かな山小屋の、普段とはちょっと違う
時が止まったような雰囲気も、伝わってきます。
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げんさん
そーなのです、ほんと時が止まったかのような・・・
最後の画像なんてね、夕食前ですよ?普段なら戦場状態でしょ
女性スタッフの後ろ姿ね、これ居眠りしてたんですよ(笑)
ま、そんな日もあるんでしょね、いい日に行けました 0