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7月の黒部 高天原山荘にて

キスゲとワタスゲ、そして果穂のチングルマたちが夕陽に輝くシーン

そんな高天ヶ原に吸い込まれて何分立っていただろう

山荘で受付をすると、その足で温泉へと下る

先客は単独男性一人のみ

ここでも、一言挨拶すると、後は言葉はいらない。源泉から湯が流れる音、沢の流れだけ
目の前には、大きな唐松のむこうに赤牛の稜線
ぽつぽつ落ちる天気雨に、竜晶池まで歩く気は失せて、相変わらずぬるめの湯にまったり

山荘に戻ると、小屋番が大事そうに抱えた大きなランプを梁から提げているところだった
それはまるで、この小屋で一番大事な儀式の様に、厳かなムード

この北アルプス最深部と称される小屋が、ほんのいくつかのランプで薄明るくなる
その瞬間、胸がかきむしられるような孤独を感じる

いつもなら外で飲むウイスキー、今夜は静かなダイニングで
仄かに揺れるランプの灯を眺めながら飲む

ここ、いいですか?と前に座ったご夫婦が、明日のルートを岩苔乗越か、高天峠か決めかねている
ほろ酔いついでで、岩苔乗越ルートで、ぜひとも水晶池に立ち寄って欲しい
と、池に映る水晶の美しさを滔々と語ってるうちに、ランプも消える時間

人の気配よりも濃い森の空気
静かな静かな夜
今夜もまた、奥黒部の闇に憑りつかれていた

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