MENU

暴風に撤退 十石山



■山行日:2022年11月27日
■山:十石山
■目的:槍穂雪景色
■ルート:登山口(06:15)-避難小屋(09:40)-十石山(10:10)-登山口(12:20)

一昨年の秋のこと、乗鞍岳から西方へ延びる古道を歩いた
御嶽を横目に白山に向かって進むルートは素晴らしく
その雄大さ、美しさはぜひ再訪したいと思うほどだった
そして下山しながら思ったのは次は反対側へ縦走するのはどうだろう
そう、槍穂に向かって十石峠への稜線歩きだ、うんうん、あのルートだ

と、自分の思い付きにワクワクしながら下山したっけ
そのプランを思い出して、下見がてら十石山へ登っておくことにした

もう数えきれないくらい上高地方面は訪れているが、白骨温泉は初めてだった
沢渡温泉を過ぎると右へ反れ、真っ暗な深夜の林道を進む
ナビの案内は温泉街を過ぎて山の中、どんどん奥へと
90分の仮眠をとって準備していると、6時には2、3グループが先行する
少し間を開けて夜明けが森を染め始める中歩き始めた
唐松林を進むと道標があり、左が十石山で直進はスーパー林道となっている
スーパー林道?乗鞍へ繋がってる?でもその方向はヤブが広がるだけだった
唐松の九十九折れから森の中へ進むと「さくらフィルム」の名が残る道標がある
その昭和遺産のような標は谷川岳エリアの「マツダランプ」を思い出させる
さくらフィルムを二つ過ぎると道が広がり、ちょっとした休憩スペース
そこから続く平坦なトレイルが終わり、やっと登山道っぽく登り始めたとき
右手、樹林の合間から白いピークが覗く、その白さに思わず息をのむ
この方向だと霞沢だろうか、でもピークが二つあるのは何故だろう?
足元の雪は深くても踝まで、チェーンスパイクはザックにあるが必要ない
高度を上げるにつれ視界が広がり、気も急いて速足になる
ふり返ると雲の上に八ヶ岳の稜線、そして右手にはついに穂高が
さらに詰めて行くと霞沢の右に常念のピークが覗く
あぁもっと、もっと展望を
シラビソ林も終わり、さらに視界が広がるとカール状となる
そのカールの上部、稜線が見えた頃上から可愛いワンコが降りて来た
と思う一直線にやって来て胸に飛び込んでくる、なんて可愛いの!
雪の上に小さな足跡が点々と残ってたのはお前だったのかー
生後6か月のモモちゃんに、しばし遊んで貰ってごきげん
上は風凄いからすぐに戻って来たと苦笑いの飼い主さん、モモちゃんと別れ
カールをわしわし進むと、一気に強風が降りて来た
その強さに怯みながら避難小屋の影へと逃げ込むと、慌ててグローブを着け
ダウンを来てフードをかぶり、小屋の裏手へと進む
避難小屋を回り込むと、穂高へ近付くような気がして
凍り付いたハイマツ群を避けながら進む
穂高の正面に立ち、いつまでも見ていたいが風は最早強風を超え爆風だ
耐えきれなくなり、避難小屋へと戻りかけたとき目に入ったのは
なんだこの白い塊は
乗鞍はもうこんなに真っ白なのか!
穂高のような迫力は無い、でもこの穏やかな稜線の美しさよ
こんな間近で白い乗鞍全容を眺めることも無いので圧倒される
十石山、そのピークだけは踏まなければ
と、暴風吹き荒れる稜線を抜け、ハイマツ群の中を進むが
事前情報の通り、そのピークは不明瞭だった
ただハイマツの間から剣ヶ峰の鋭鋒が覗くだけ
三角点は見つからなかったが
この山名板が凍てつくハイマツの中ぽつんと立っていた
さぁ帰ろう、もう駄目だ
まだ寒さに慣れていないカラダにこの暴風は厳しすぎる
美しき乗鞍を振り返りながらハイマツの中を進む
正面には八ヶ岳の稜線が浮く
この風さえなければ、いつまででも眺めていたいけど
と、まるで先日の燕岳と同じことを呟いていた
避難小屋からやって来た男女ペアの外国人ハイカーとすれ違う
その二人に富士山を見たか?と聞くと不思議そうな表情
あれが富士山だと指をさすと、お二人さん大騒ぎ
ふふっ、そりゃ嬉しいよね
下山路では流れる雲がちょっとした滝雲状になり
最後まで絶景を楽しませてくれた
燕岳に続いて風にやられた感もあるが
これだけの景色を拝めたら風くらい我慢しなきゃ
いつもの温泉(今年だけで何回目だろう)で汗を流し
いつもの食堂で中華そばを頂き
お目当てだった穂高の雪景色よりも目に焼き付いた
真っ白な乗鞍の姿を想いながら誓った
この十石山から乗鞍の縦走は必ず歩こうと

コメント

コメント一覧 (2件)

  • SECRET: 0
    PASS:
    昨年の1月厳冬期の十石山に登りました。
    その時も烈風が吹きすさび、仲間は写真撮ってすぐ撤退、、
    私は穂高を写真に収めようと小屋の先まで行き、30分近く山頂付近に留まりました。
    是非、厳冬期の十石も登ってみてください。

    それと、十石から乗鞍へのルートは、金山岩までが背の高さの藪漕ぎと足元のガレで、
    核心部のようです。
    私も十石の避難小屋に泊まり歩いてみたい、今とても気になっているルートなんです!

    0

  • SECRET: 0
    PASS:
    フルシンさん

    昨年の記録拝見しました!
    やっぱり雪の量が凄いですねー、この雪であの爆風かと思うと
    ちょっと恐ろしい気もしますが、こんなコンディションの日に
    ぜひ登ってみたくなりました。トレース無いと独りじゃ不安ですが(^^;
    そうそう、縦走ルートってハイマツとヤブが厳しいようですね
    でも何とか歩き通したいなと企んでます、お互い頑張りましょう!
    (下山後の温泉も同じ湯でしたね^^) 0

slow-trek へ返信する コメントをキャンセル

目次