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冬の扉 八経ヶ岳



■山行日:2021年12月3日
■山:大峰山系:弥山ー八経ヶ岳
■目的:大峰雪景色
■ルート:90番ポスト(08:00)ー弥山(12:00ー12:30)ー八経ヶ岳(12:50ー13:20)ー90番ポスト(17:00)


いろんな偶然が重なり帰阪することになり
いつもの山仲間と観音峰を歩くことが出来た、その三日後のこと
またぞろ関西の山の師匠からLINE着、そこには大峰八経ヶ岳が霧氷に輝いていた

あぁ師匠、またまた罪作りな
いやしかし奈良県はさすがに遠いよ、二週続けてはムリだよ

とか何とか言いながら既にココロは大峰へ
慌てて冬装備を引っ張り出して深夜の東名高速を西へ
登山口6時発だ
きっと奥駈道へ乗った辺り、朝焼けが弥山を染めているだろう
なんて妄想しながらも600キロ越なロングドライブは厳しくて
眠気を覚えるとこまめに休憩していても、川上村の道の駅で撃沈
30分だけ寝ようと目覚ましをセットしたつもりが、起きると7時前
慌てて国道を飛ばすが、90番ポスト発は8時
この時間だと最悪はヘッ電下山だぞ
凛とした空気は汗もかかず心地好く、一気に奥駈道へ乗っかる
弥山も鉄山も行者も、見渡す限り霧氷がある様には見えない
いや、別に霧氷の大峰が目的じゃ無い
冬に閉ざされる前、閉山前の静かな奥駈道を歩くことが出来れば
霧氷は無いけれど
数日前の雪と、つい数時間前に落ちたであろう霧氷が
冬枯れた奥駈道を輝かせてくれる
美しい道だ
一ノタワを過ぎると、登山道から尾根に乗っかる
遥か東の空の下が鈍く輝いている
これは経験上、この季節でしか見ることのできない熊野灘
海面が陽に照らされているシーンだ
この熊野灘が輝くシーンに初めて出会ったのは、もう10年以上前の冬のこと
そんな時の流れを噛みしめながら、弥山が大きく望めるポイントに立つ
ここから望む弥山の威風堂々たる姿、いつも惚れ惚れしてしまう
いつもなら誰かが休憩している奥駈出合も風が吹くだけ
弁天の森へ進むと、いつの間にやら足元は雪
ツルツルに凍った岩場を超えて弁天の森を過ぎると
弥山がぐっと迫って来る、どうやら山頂直下は雪が残ってそうだ
聖宝宿で理源大師さまに挨拶をして先を行くと
奥駈道は九十九折れとなる
初めて下りの人とすれ違うと、少し残念そうな苦笑い
「もっと早ければこの辺り霧氷が素晴らしかったんですよー」
「いやいや、こんな大峰歩けるだけで充分ですよ」
そう心から応じた
だって、こんなにも美しい大峰歩けるんだもの
弥山神社へのお参りも忘れ、八方睨の森を抜ける
と、目の前に立つ八経ヶ岳は白く輝いていた
誰一人いない森の中に立ち
その姿に吸い込まれていた
あの白いピークへ!
逸る心を抑えながら、八方睨の北端へ
ここから奥駈道を見下ろすのも、言わば自分にとっての儀式
その美しき修験道の森を拝むと八経ヶ岳へ
八方睨からは一度下りきる
その鞍部から見上げる八経ヶ岳が霧氷に輝く
風に吹かれて、ばらばらと頭に落ちて来る霧氷
それを避けながらカメラを抱えて走る
谷間となる鞍部に吹き付ける風に煽られながら
思う存分、輝く八経ヶ岳を拝んだ
山頂から望む奥駈道南部は、意外にも雪が残っている
明星から楊枝ノ森まで、あの神の路に霧氷が付いている姿を想うと
今すぐにでも歩いていきたくなる
あぁどうして避難小屋泊まりの覚悟で来なかったんだろうか
そう真剣に悔やむ自分に半ば呆れながら
神住む山の空気が全身に染みわたるまで山頂に立っていた
弥山神社へお参り
願いとか祈りとか、そんなことは何も浮かばす
ただ、今日この地へ来れたことに感謝していた
夕闇に包まれる前に下山だ
朝焼けの奥駈道は拝めなかったけれど
夕陽に染まる大峰を眺めながら、ゆっくりと下山したおかげで
90番ポストへ降りる頃には、もう真っ暗だった

600キロのロングドライブでやって来た
いや、帰って来た大峯奥駈道は
神たちも冬の眠りに入る前の静けさに包まれていた
その静けさは今もまだ胸の奥底に残っている気がする

コメント

コメント一覧 (2件)

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     遅ればせながら、あけましておめでとうございます。大峰はいいですね。スロトレさんは大峰のイメージが強いです。遠く離れてこそ、そのよさがしみじみとわかるんですね。。。。
    また、いつでも帰ってきてください。 1

  • SECRET: 0
    PASS:
    orisさん

    新年早々、嬉しいコメントありがとうございます
    これからも隙あらば大峰に帰りたいと思っています
    今年もよろしくお願いします 1

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