■山行日:2025年09月27日
■山:北アルプス裏銀座山域
■目的:裏銀座逍遥
■ルート:水晶小屋(05:00)-野口五郎岳-登山口(13:40)


山旅を終える朝
今日も北アルプスは、秋の陽に輝く日となりそうだ


夜明け前、少しでも早くに歩きはじめ
あの奇跡的な美しさだった三日前の朝、あの野口五郎の稜線を再び歩きたかった



思惑通り、岩稜が終わるころ
三日前と同じように、いやあのときよりも、さらに美しく燃える
水晶岳のモルゲンロートを味わうことができた

その昔、水晶小屋の朝食弁当は、ちまきだったような記憶がある
今は、おにぎりみっつ、これがしっかり目に塩が振られていて美味い


早くも山頂に立つグループ
烏帽子を何時に出たのだろうか、素晴らしき朝の風景に喜ぶ声が響く

小屋閉め作業中の野口五郎小屋
この小屋が無ければ、裏銀座縦走は成り立たないだろう
いかにも人柄がよさそうな小屋の皆さんの顔が浮かぶ
今年もお疲れさまでした

あぁ、後立山に雲海が沸き上がってる
ずっとこの景色を眺めていたい、ずっと


後立山からやって来る雲海が、この山域にまで流れて来るシーンを眺めながら
三つ岩の山頂で山旅を振り返る

二日目の野口五郎の朝、あの輝く稜線の風景は
きっと、もう二度と出会えないだろう、そう思えるほど美しき、永遠の朝
三日目は一日中の雨
北アルプスを終日雨に打たれながら歩いたのは、初めて高天原を歩いた
2008年以来のことだろう、それも何だか不思議な偶然ではないか
俯きながら雨に耐える時間も、その雨に煙る奥黒部の姿も
過ぎてしまえば、尊い時間だ

本当に心に残る山行は、あまりにも綺麗で感動した、見たこともない美しさだった、ではなくて
雨や風、暑さに寒さ、果てしない急登、そんな自然に与えられた試練に耐えきった山行だ
我が、山の師匠の名言を久しぶりに思い出した

安曇野のお母さん、今頃は太郎平から下山だろうか
最後にもう一度、と歩いた奥黒部
あの雨に煙る雲ノ平の姿に、何を想っただろう

台湾のお母さんは、あのヘリに乗って、今頃は病院のベッドの上だろうか
家族と離れ、外国の病院にひとりきり、きっと心細いだろう
ヘリの窓から、昨日の光り輝く宝石箱のようなスイス庭園の姿が少しでも見えたことを願う

自分が人生最後に、もう一度
そう思って歩く山はどこになるだろうか
そんなことを想いながら、またひとつ秋が深くなった
ブナ立尾根を下り、五日間の山旅を終えた

静かなる裏銀座 また、いつの日にか
後記
下山後、遭難事故の記事を検索したが、雲ノ平、薬師沢での事故は無かった
若いぺアが薬師沢小屋で見かけたのは、安曇野のお母さんだったようだ。
台湾のお母さんの件は、山岳事故として記録されていた(年齢は意外と若かった)
五十嶋オーナーは、やはりこの年(2025年)もひと夏、太郎小屋で受付に座っていたそうだ
御年85歳とのこと。
コメント
コメント一覧 (2件)
総じて、良いお天気の下で、裏銀座縦走ができて羨ましい限り♪
なるほど、この山行の最終日か。
我らが、湯俣の野天風呂と晴嵐荘の温泉でゆっくりまったりテント泊しているとき、下山してきたのね。
こちら側に下りてきて、温泉入ってテント村に寄っていけばよかったのに。笑
まぁでもそんなことしたら、この感動的な山旅が薄れて台無しになってしまうから、良かったのかも👌
感動的な、ってことはなかったのですが
まぁ、心にしんしんと染みて来るような感じでしょうか
なので、下山先が湯俣でも、それはそれで大いに盛り上がったかと
でもねー、長いのよ、竹村新道の下りって(苦笑)
北鎌尾根、硫黄尾根が、めっちゃ近くに見えるんだけど、一瞬なので。
bebeさんも、コノエリアはぜひ歩いてくださいませ!