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晩秋 大峰奥駈道(後)

■山行日:2014年10月25日(土)-16日(日)
■山:大峰山系釈迦ヶ岳
■目的:晩秋の奥駈道
■ルート:旭登山口(08:30)-釈迦ケ岳(11:05)-孔雀覗(13:15)-楊子ケ宿(14:55)
     楊子ケ宿(08:45)-孔雀覗(11:00)-釈迦ケ岳(12:40)-旭登山口(15:55)

谷間に響き渡った慟哭
その切ない声を発した雄鹿は、恋焦がれた雌鹿に逢えたのだろうか
それとも、今宵も一人寂しく塒に帰ったのだろうか

静かなるときは、夕陽と共に消え
避難小屋へ戻ると、ささやかな宴会の始まり

ルネさんから、お手製の関西名物どて焼きの差し入れ!
これが、美味しくて美味しくて、一気にテンションアップとなり、美味しく酔っぱらってしまう

酔っぱらいの相手をして頂いたルネさんには申し訳ないが
今日の素晴らしい大峰、美味しい肴、久しぶりの山友との語らい、飲まずにはいられない
山の話題で大いに盛り上がり、いつの間にかシュラフに潜り込んでいた

翌朝、目覚めるとバタバタと用意をして、朝焼けを拝みに稜線に上がる
残念ながら、曇天に朝焼けは隠れ、なんだかなぁ

そう言えば今日は、午後から崩れるはずだから、こんなものか
なんて言ってたら、徐々に東の空が明るくなり

今日の、生まれたばかりの大峰が、輝き始めた

「もう、もう充分ですよ、昨日と今日、こんな大峰拝めたら・・・」

何度も同じことをつぶやいていた

避難小屋へ戻り、簡単な食事を済ませ、パッキングすると、後ろ髪引かれる想い
仏生嶽の巻き道へと登り、ふと西面に続く尾根が目に入る、そこは樹林もなく心地よさそう
何よりも、七面と釈迦に挟まれたロケーションに惹かれる

 「ちょっと下りますか?」「うんうん。ちょっとだけ、ね。」

狙った通り、七面の岸壁迫り、あけぼの平も近くなる
見上げると、お釈迦様のシルエットまでも望める、素晴らしい尾根
やはり山好きな者たちは、思うことは同じ、この尾根にも踏み跡はあった

そんな風に寄り道を繰り返しながら奥駈道を釈迦ヶ岳へと南下する

孔雀の覗きでは、足元から濃いガスが湧き上がり、まるでナツヤマの様子

昨日と同じように、笹原の広がる尾根で休憩していると
どんどん近づく釈迦ヶ岳の方向から、行者の吹くほら貝が響いてくる

午後から崩れる?どこの予報のことだ?なんて言いたくなるほど
大峰は昨日よりも輝きを増してゆく

東面の最低鞍部まで下りきると、そこからの登り返しがキツい

 諸人杖を此所にて捨るゆへ
 山のごとく積重ねたり
 此所より釈迦堂へ三丁斗登り坂道
          (大峯細見記)

古くから「杖捨て」と称される所以は、身に持って理解できる
それほど、この登り返しは苦しいけれど

「ようお参り」

登り返せば、お釈迦さまが、そう言って笑顔で迎えてくれる

この微笑み、今日もハレの日

千丈平でランチを終えると、少し風が冷たくなって

何故だか急に、大峰が晩秋の空気に包まれ始める

その冴えた空気が、この千三百年の歴史ある道を、森を、空を輝かせてくれる

やはり大峰は素晴らしい

 日々の暮らしはケガレの ケ
 そこを離れて聖なるものに近付くことが ハレ
 人はそこで身心脱落するために、山へと入る

最近目にした、大峰は金峯山寺修行本宗の方の言葉を想う

宗教だとか、信仰だとかでは無く
この聖なる山、その魅力にただただ惹き込まれてしまう

何度歩いてもその魅力に憑りつかれる不思議な山
釈迦ヶ岳を何度も振り返りながら

光と影と色彩が織りなして作られた
まるで大聖堂のような森の中を、秋の夕陽と一緒に下った

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晩秋の大峰奥駈道 ハレの日

素晴らしい二日間に
そして、いつも笑顔で迎えてくれる山友に感謝

コメント

コメント一覧 (6件)

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    釈迦ヶ岳、やっぱいいですねぇ(*^_^*)
    私が行った時は山頂ガスだったのでまた行きたいです!
    紅葉のとき、いいですね♪
    でも冬とか行ってみたいです!大変そうだけど…

    奈良人のくせに大峰全然わからないので悲しいです(-_-)
    地図見ながら読みましたぁー 0

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    紀州のカモシカさん
    >楊子ヶ宿一泊の往復登山は、僕も考えていました。
    あ、そうですか~、ぜひぜひ
    あの小屋は奥駈縦走ハイシーズンとなる5月以外は
    ほとんど人気も無くて、水もあって、最高です
    弥山からもオススメですよ^^ 0

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    ゆなさん
    そうでしたね、師匠たちと歩かれたときは
    ガスってたのですね
    冬はねー、アプローチが大変だからねー
    やっぱシロヤシオの初夏、そして紅葉時期が
    いいかと思いますよ
    ゆなさんちも、奥駈道制覇めざしましょ^^
    0

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    二日間お付き合い下さってありがとう!
    朱く染まる楊子ケ森、七面の絶壁、
    どこまでも奥深く重なる山並みの向こうに沈む夕陽、
    あの瞬間、あそこでいられただけで、もう十分でしたよね~・・

    ・・なんて言いながら、
    やっぱりちょっと悔しかったりします。自分の間抜けさ加減に・・《;~Д~》

    カラハッソウ谷から神仙平、いつか、きっとね!
    また、『行く行く詐欺』とかだったら、ユルシマセンから!! 0

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    ルネさん
    こちらこそ、ありがとうございました
    確かにね、目の前にそびえる七面の絶壁
    なんで、そこまで行かなかったのか、と^^;
    行く行く詐欺って~
    いつのことになるやら?ですが、かならずね! 0

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