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祈りの道ふたたび 大峯奥駈道・山上ヶ岳





■山行日:2023年05月01日
■山:大峰(山上ヶ岳)
■目的:奥駈道(北部)縦走
■ルート:山上ヶ岳登山口(12:30)-大普賢岳(17:00)-稚児泊(18:00)


威圧感たっぷり、重厚過ぎる造りの女人結界門
十数年ぶりとなるその界門を潜ると、その先は1300年もの歴史ある修験道
今も女人禁制を維持している地は国内でもここだけでは無いだろうか
そもそもは山岳信仰の開祖である円行者が修行に発つ際
子の身を案ず母が後を付いてくることを避けるために
女人禁制として結界門を設け、母を麓で待たせたもの
その場所が水を汲んだ母公堂である
あの威圧的な石門も、母を想ってのことから出来たもので
この山上ヶ岳の女人禁制は単なる女性蔑視などでは無い
一本松茶屋を過ぎるとやがて九十九折れとなり
ひと登りすると吉野道との出合いとなる洞辻茶屋だ
この聖地を巡礼する修験者たちを迎えてくれる茶店
今風に言えばアーケードの中を通り抜けて行く
あちこちに立つ銅像やら墓碑が
奥駈道を徐々に修験道の異世界へと誘う
この非現実感すら懐かしく思える
陀羅尼助茶屋を過ぎると、わらじ替え場があり
ここから行場が始まることを示している
そこでULスタイルの若き青年が立ちすくんでいた
今日は行者還まで?
と、何気なく声をかけた彼の返事は驚くべきものだった
本当は弥山までは行きたかったんですよね
一気に弥山?たしかにULと言うよりはトレランスタイルだ
その彼は朝から体調が悪く食事どころか水も飲めないと言う
ロングトレイルだから無理をしないで次の小笹ノ宿でテン泊した方が良いよ
そう伝えると、そうですね。と力の抜けた反応
これ以上かける言葉もなく先へと進む
奥駈道は油こぼし、大鐘掛けと鎖と岩の行場が続く
捨て身行と言われる、あまりにも有名な西の覗きに立つ
明日の山開きでは何人もの修験者がここで鎖につながれ崖から吊らされ
泣きながら大声で親孝行を誓ったりするのだろう
そのシーンを思い浮かべて苦笑い
行場を過ぎると奥駈道は宿坊の並ぶ中を進み
やがて石段がはじまると山門だ
大峯山寺も明日の山開き、正確には明後日五月三日深夜0時
戸開式(とあけしき)の準備に慌ただしい空気
大峯山寺の中を覗いてみたかったが、そんなことが出来る空気では無かった
さらに南へと、右手に稲村ヶ岳を眺めながら心地好い風の中進む
地蔵岳を巻き、阿古滝道を過ぎる辺り、いにしえの道に木漏れ日が射し
丁石を照らす姿をカメラに収めていて、ふっとデジャブ感を覚えて立ち止まる
あぁそうだ、13年前もまさにここで、このシーンに脚を止めてカメラを向けたんだ
何年経っても自分が惹かれる情景に変わりは無いんだな、とひとり苦笑い

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