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雲を取りに 雲取山



■山行日:2023年02月05日
■山:雲取山
■目的:雪景色
■ルート:村営駐車場(06:10)-山頂(10:10)-村営駐車場(14:10)

行き先が定まらない週末
と言うか行きたいエリアはほぼ荒れ模様だった
さぁて、困ったときの丹沢か?いや歩き初めに檜洞踏んでるし
塔ノ岳、もしくは蛭ヶ岳は冠雪のときにまで取っておきたいし・・・

と、ふっと頭に浮かんだのは年末に素晴らしい雪景色を見せてくれた
七ツ石山ハイクだった、あの日雲取まで行けなかったぶん歩こう
雲を取りに行こう!

昨年12月は明け方に丹波山村到着後に寝過ごしてしまうと言う大失態
今日はちゃんと雲取まで行くために、6時前に到着してそのまま歩き出せるよう
時間配分をした(って、こんなの全然フツーなことなんですが、はい)
登山口から歩き始める頃には東の空が明け
廃屋の手前辺りから朝陽が少しづつ林を染め始める
今日は暖かい予報、でもこの時間ぴんと張り詰めたような空気が心地好く
足元も軽やかにサクサクと、標高差1,500m、20Kmの行程も何だか楽勝な予感
昨年末は霧氷に輝いていたトレイルも、今日はもう春を待ってるカンジ
もう少しゆっくりと季節が移ろいでくれれば良いのに
マムシ岩を過ぎると七ツ石尾根の向こう、今日も富士山が浮かぶと
くいっと折り返して山荘前に出る


昨日の宿泊客が残ってるようで小屋前は少し賑やか
なるほど、こんなふうに小屋から富士山が見えるんだ

こりゃ最高な展望小屋じゃないか

七ツ石小屋のヌシであるニャンコ、微動だにせず陽だまりの中
なんだかこの表情良いな、雪が降ろうが七ツ石の狼が騒ごうが
オレにはなーんも関係ないもんね、みたいなオーラに苦笑い
山荘からは足元の残雪に木漏れ日がそそぐ
12月の雪はどこへ行ったのだろうか
今日も狼をお参りすると
ガラスの向こう小さな姿が寒そうに見えた
裸木に囲まれただけの七ツ石山頂
その姿は周りに雪が無いだけでこんなにも寂しくて
山頂から少し下ったところから南アルプス
塩見岳、農鳥岳、間ノ岳が12月よりもくっきりと見える
農鳥と間ノ岳の間の稜線がシブい、何だろう見ていてぞくぞくする
所々岩が凍り付いたブナ坂をスリップしながら降りきると
さぁここからが雲取の登山だ
石尾根の縦走路がこんなにも広く、樹林が刈り取られているのは防火帯だからとか
じゃあのヘリポートも山林火災に備えたものだろうか
その広い石尾根を駆け上がるトレランペアを追う黒犬の美しさ見とれてしまう


黒いワンコの後を追って石尾根を駆け上がった、と言うのはウソで
避難小屋直下の急登ではもうヘロヘロの汗まみれ
でもあれだ、4時間だろ?1500mをCT通りに来れたじゃないか

聖岳、赤石岳、悪沢岳そして塩見
未だ見ぬ南アルプスの主峰たちを望みながら想う
コロナ収束を向かえ、林道やテン場、小屋をとりまく環境はどう変化するのだろう
どんなニューノーマルに生まれ変わるのだろう
期待はんぶん、不安はんぶん
それでも今年こそ南アルプスへと思いは募る



はじめて小袖からの雲取を踏んだ下山路
こうして富士山を見ながら下るのって良いな
今日も雲取の人気の秘密がまたひとつ分かった気がする
あまりの雪の無さに、あえてトレイルを外して樹林の中を歩く
少しでも雪の上を歩きたくて
12月にも思ったけれどこの森の静けさはほっとする
すぐそこの尾根道には多くのハイカーが歩いていると言うのに
ここだけは静か、優し風がそよぐ空を見上げて雪の上に座る
帰りにも山荘に立ち寄る
ヌシのニャンコに挨拶を、と思ったけれど
陽の角度に会わせて位置を変えてはいるものの
あいかわらずのお昼ね姿にまたもや苦笑い
また来るよ

下山路の脇、陽の当らないところでしゃがみこむ二人に遭遇
男性が簡易テントで女性を覆うように抱え込んでいる
と、こちらの足元を指し「そこ危ないよ」
なるほど、さきほどから氷状のトレイルに落葉が重なっててヤバいなと思ってた
きっとパートナーの方が足を滑らせたのだろう
どうします?救急呼びますか?と問うと、すでに呼んでいるとのこと
じゃ、お大事に、とサクサク下りながら何かひっかかってた
あ!
飲料とか非常食有りますか?って聞きゃ良かった!
この時期にはザックに常備している使い捨てカイロだって渡せるのに
なぜ声をかけなかったんだろうか、あぁオレのバカヤロ
これじゃ鬼怒沼山の二の舞じゃないか
えっと、現場を過ぎてから何分だ?15分くらいか?サクサク下ったけど
戻れない距離じゃないぞ、もうあんなに後悔したくないし
と、時計を睨んていたとき、下の方から数名が登って来る気配
見ると5、6名のオレンジのユニフォーム姿、あぁ救助に来てくれたんだ
その若い青年たちに、自分の見た様子と15分下った距離であることを伝えると
リーダーらしき者が、下りで15分ですね?よーっし、じゃ10分で登るぞー!
その声に負けない大きな声で笑いながら応じるメンバーたち
その明るさと頼もしさに心からほっとする
あ、新しい水のボトルと使い捨てカイロ、チョコレートもあるけど?持ってく?
ぜーんぶ揃ってます!ありがとうございます!ご苦労様です!
と一人一人が白い歯で笑って応じてくれる
あぁ、なんだよこいつら、なんて素敵なやつらなんだ
速足で駆け上がってく若者たちの清々しさに、こちらまで嬉しくなって手を振った
ま、きっとオレみたいな疲れ切ったオヤジがヘロヘロで戻って来て水を渡すより
あの爽やかな青年たちの笑顔ひとつの方が何倍も嬉しいだろうな
なんてことを思いながら、期せずして遭遇した一幕に
なんだか暖かさを感じる下山となった
ピストンで9時間オーバーか?
そんな覚悟して行動食のおにぎりだけだったお腹が鳴るので
三頭山の帰りに立ち寄った奥多摩湖畔の蕎麦屋に寄って
夏と同じ中華そば麦を頂くと、窓からの景色はもう春めいていて
おいおい、まだ2月だよ雪をもっと降らせてくれよ
そんな独り言がこぼれる帰り道だった

コメント

コメント一覧 (2件)

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    またまた美しい絵と物語をありがとうございます。
    のんきやは味噌が大好きです! 0

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    akt39さん

    えーっ!
    これだけの情報でお店分かりましたか!?
    そりゃ中々の常連さんとお見受け致します(^^
    味噌ですか、私実は味噌も好きなんですね
    ただ、こちらのようなザ・中華そば的な品の場合
    どうしても醤油になりがちなのです
    今度食べてみますね!情報ありがとうございます。 0

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