
深夜に着いた大清水の駐車場で2時間の仮眠
歩き出したのは、まだ夜が明けきらない4時半だった
空気すら朝露に濡れたようなシズル感たっぷりな沼田街道を行く
きっかり60分歩いて、一ノ瀬登山口
しばらくは沢沿いに進むと、石の階段から木道へと変わり
それは苔むした上に朝露に濡れていて、今日イチの難所だ
そんな難所を詰めて60分、霧にむせぶ尾瀬沼の向こう
シラビソ樹林の合間に燧ケ岳のシルエットが浮かぶ姿が見え始めると三平峠
その峠から、つるっつるに滑る階段を下りきった三平下は
朝靄のブナ林に朝陽が差し込む姿が幻想的だ
長蔵小屋に向かって濡れた木道を進むが
尾瀬沼を覆っていた朝靄がちぎれては空へと消えて行くシーンに脚が進まない
幻想的としか表現が出来ない風景に
大清水を出るのが、もう1時間早ければ
もっと美しい尾瀬沼に出会えただろう、そう思うと少し後悔する
長蔵小屋前は新装されたビジターセンターがロープによって立入禁止
せっかくの静かな風景が、なんだか台無しなカンジが残念
大江湿原は、夏空に気の早い雲が湧き始め、キスゲが朝露に輝き
まさに会いたかった夏の尾瀬の風景が目の前に広がっていた
燧ヶ岳のピークには厚い雲が居座っている
この雲は午後になると尾瀬を覆いつくすとの予報だ
なので、今日は尾瀬沼の周回ルートをサクっと歩いて下山だ
少しでも燧のピークが覗かないかとカメラを構えていると
どうやら御池からの始発バスが到着したようで、徐々にハイカーが増えて来る
この風景は名残惜しいけれど、今のうちに静かな沼を周回しよう
大江川の小さな橋を渡ると、うっそうとした樹林の中を進む木道となる
ここからは、豪雪地帯ならではの美しくも巨大なブナの森が続く
突然、巨木が作る濃い影の合間から眩い光が目を射す
それは色んな色彩が集められたキラキラと輝く浅湖湿原の湖面だった
どこからこれだけ人が集まったんだろう?
見晴エリアから登って来た人や、早朝から燧へ登った人もいるだろうか
沼尻平は休憩する人たちで溢れかえっていた
不思議なもので、今や休憩所は無いのに人はここで立ち止るのだ
少し休憩したかったが、賑やかさが気になってスルーした
小沼湿原、曲がり田代、小さな、そして静かな湿原をいくつか歩く
さすがに風景は対岸とほとんど変わらない
小湿原は皿伏山を経て富士見峠へ辿るルートとの分岐まで
そこからは湖面に沿った木道のアップダウンが続く
後半は、ずっと対岸を眺めながらの木道散歩、これで燧が見えたら最高なトレイルだ
そう思いながら三平下まで戻ると、それまでずっと隠れていた燧が姿を見せてくれた
朝靄に煙る尾瀬沼
若き新緑とニッコウキスゲ
目にも眩い湖面の輝き
夏の輝きに彩られた尾瀬、歩きたかった尾瀬
その美しさを噛みしめながら下山した





















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