
去年の秋に見た、銭函から朝里までの海岸線の
青く美しい海岸線は、全て白く埋まった世界
こんな雪の状態で、この先いけるのだろうか
不安を抱きながらも、小樽で降りると、函館本線に乗り換えた

上りホームから階段を渡って来る老婦人を待つ
80歳は裕に越えているであろう小柄なお母さん
大きな風呂敷をもって、険しい顔で雪のホームをやって来る
そっと隣に座った雪まみれのお母さん
間に合って良かったですね、と話しかけるが
険しい顔のまま、つぶやく声は、意味も分からなかった
目的地である余市駅で降りると、そこは雪国
ホームに降り積もる雪が、風で舞い上がり
一緒に降りたお母さん、吹雪に対峙するかのように立ち尽くす
この見事なまでに真っ白な世界を歩いてると
どこか記憶の遠い所から歌が聞こえてくる
雪の降る街を 雪の降る街を
思い出だけが 通り過ぎてゆく
雪の降る街を
ニッカ余市蒸留所に、雪景色を求めて歩き
その美しさとシングルモルトに酔った後は
二つ目の目的である、旅ごはんへ
一階は魚屋と酒屋、二階が食堂なスタイルである「柿崎」さん
さっそく二階へ上がると、生ビール、もちろんサッポロ
実は前夜に呑みすぎて二日酔いだった
そこへニッカ余市蒸留所で、鶴17年、余市10年
ロックで二杯をすきっ腹に飲んだ後
生ビールで、再び酔いも戻り、いいカンジ

雲丹丼に、いくらのトッピング
ため息の漏れる美しさ
どうだ
まるで、宝石箱じゃないか
どこから箸を入れて良いものか悩んでしまう
ビールのお代わり、外は雪
幸せな一口〃を、窓の外の雪景色を想いながら頂いた
食事を終えて外へ出ると、一瞬の青空も
ゆっくりと暗くなり、また雪が落ちてきた
雪の降る街を
遠い国から落ちてくる
この想い出を
この想い出を
いつの日か包まん
短い警笛と共に、ゆっくりと動き出す列車
ふと気付くと、前の席には、あのお母さん
大きな風呂敷は無く、表情は和らいで、こちらへ笑顔
いいことあったのかな、雪の余市で
シングルモルトのほろ酔いと
しんとした余市の雪景色
そんな余韻を乗せたまま、雪国列車は小樽へと、ひた走った











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