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祈りの道をゆく 大峯奥駈道縦走記 終章


- エピローグ ・ 大峯奥駈道縦走 -

熊野川で身を清めたあと対岸の大斎原(おおゆのはら)に向かって渡渉する
中州までは素足で歩き、中洲からは山靴を履き
大小の石を踏みながら渡りきると、時間は16時半
本当ならこのまま明治まで本宮であった大斎原で参拝し
現在の熊野本宮まで歩いて完全にゴール
そう決めていたが時間的にムリだと判断して、本宮に向かった
本宮前はさすがにこの時間でも人が多くにぎわってる
と、何か違和感を覚えた、なんだろ?人の多さか?
それは、香りっていうか、匂い、人の匂いだ
私の前で楽しそうにしてる若い女性グループ、みなさん温泉上りなのか?
シャンプーのような甘い香り、こんな香りの中で普段生活してるんだ
たった5日間下界と離れてただけで、そんなことを感じた
もう17時近いのに、人ごみで溢れかえる境内には
神武天皇を熊野から大和の国へ導いたとされる(八咫烏:やたがらす)があちこちに 
本殿でここまで無事に辿り着いたお礼を丁寧にした
何か記念に持ち帰ろうと、熊野牛王符(くまのごおうふ)と云われる
本宮、新宮、那智大社の熊野三山に伝わる神札(かみふだ)
ほぼA4サイズのお札だ、この神秘的な鳥文字とデザインに魅せられて購入
バス乗り場へ行くと、七峰越公園で挨拶を交わした単独の方と出会う
彼によると、紀伊田辺行きのバスは出たばかりだと・・・これはもしやして?
近くのキャンプ場で一泊して明日午前のバスで帰るという彼と別れ
時刻表を見た私はガクゼン・・・17時15分が最終だったのだ
河原でテン泊して明日バスで帰るか?なんて誘惑が頭をよぎった
いや、今日中に帰ろう!
ヨメさんも心配してるし、何よりもこの縦走を5日間で完結させるんだ
そこへ、やって来たタクシードライバーに聞く
紀伊田辺までだと18,000円・・・却下だ
すると、ドライバーはバスを追いかけて途中から乗れと言う
今からだと7,000円くらいだと・・・・OK!行きましょう
ってことで追跡劇の始まりだ
GWで込んでる国道、いつもなら後続車に譲るはずなのに!
ノロノロ進むバスにタクシードライバーは悪態をつき
狭い国道で対向車線から一台、また一台と追い抜いて行くシーンに冷や汗
20分ほどの追跡でどうにかバスを抜き、次の停留所から無事に乗車
うたた寝してる間に19時20分JR紀伊田辺駅に到着
大阪行きは19時46分発オーシャンアロー32号、これが本日の最終だ
あぁ、なんて最後までギリギリの大縦走!これでやっと踏破したぞ
ほっとすると、5日間の疲れが一気に出てシートに沈み込んだ
地図を片手に越えて来た峰々に想いを馳せていたがいつの間にか眠っていたようで
薄暗い森の中、水場を求めて彷徨ってる夢から覚めさせてくれたのは
大阪到着のアナウンスだった
 
- 5日間80キロ縦走装備・その他データ -
 

■装備

A:ザック(Osprey AETHER60) B:レインウェア上下
C:小物(下着、バンダナ、手ぬぐい、ヘッ電、ナイフ、ゴミ袋など)
 D:インナーダウン+ダウンパンツ
E:三脚  F:メスティン+600mlコッヘル+ガス
G:マット(リッジレスト・レギュラー) H:ウィンドストッパー
I:ザックカバー J:サブザック
K:レイングローブ L折畳傘
M:クロックスもどきサンダル O:テント(モンベル ドームシェルター)
P:シュラフ(モンベルUL#3) Q:Osprey Grab Bag R:長Tシャツ
 S:ファーストエイドキッド(テーピング、ロキソニン、バンドエイド、刺抜き)
T:GPS(Colorado300)
その他:、シュラフカバー、ドームシェルターポール、水3L、缶ビール*3

■重量
 
出発前重量:21.5キロ 下山後重量:16.5キロ ▲5キロ
出発前体重:71.0キロ 下山後体重:67.0キロ ▲4キロ

 
■費用
宿泊:平治ノ宿避難小屋協力金¥1,000、玉置神社:三食付き\6,500
タクシー:¥7,200(これは不要な出費だった)
龍神バス:¥1,300
特急オーシャンアロー:\4,200

- 玉置神社への縦走計画書 -

玉置神社へFAXした縦走計画書
『 以下の計画にて大峯奥駈道縦走を果たしたく 』
果たしたくって!?なんとオーバーな、まるで果たし状 ⇒ 返り討ちにあったけど
それだけアツイ想いだったんだ、ってことで最後に記録に残す

コメント

コメント一覧 (6件)

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    いやはや、堪能させていただきました。
    修験道の自然、人との出会い、素晴らしい五日間でしたね。
    水すら受け付けなくなることがあるんだと、
    ハラハラさせられたりしましたけど。
    今こそ、今でなくてはと決めてそれを成し遂げたこと
    この十年のすごく大きなバックボーンになったのではないかしら
    なんてことも思いました。
    コロナ禍でどこへも行けない今、この大作は目の毒でしたが
    だからこそ楽しめました、ありがとう♪
    ところで、ここは未だに女人禁制の場所があるんですか?
    かなりびっくりなんですが。 0

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    palletさん

    そうなんです
    確かにこの縦走は私のバックボーンを成しています(^^)

    >ここは未だに女人禁制の場所があるんですか?

    今でも主峰である山上ヶ岳だけは、四方に女人結界門があって
    女性の入山を禁じています、この時代に?と思われるでしょうね
    でも、1300年もの歴史と宗教上の理由が認められ
    世界遺産にも問題なく認定されたものなのです
    そんな不思議さも、この大峰大峯奥駈道の魅力です
    ただただ長ぁい記録に感想ありがとうございます^^ 0

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    こんにちは
    大峯奥駆道を縦走したいと常々、夫が言ってます。
    二人で行くとなると、女人禁制の区間をどうするかがネックでいまだに実現しておりません。^^;
    そうこうしているうちに奈良から横浜に転勤となり、
    また先延ばしになりました。
    slow-trekさんのブログを見て、行った気分に浸りました♪^^
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    こんにちは!ご無沙汰しております。
    一気読み、短編小説を読んだような読後感です。
    自分では決して踏み入る事のできない山塊の道を味わうことができました。苦しくても山歩きってやっぱりいいな(^o^)v
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    momoさん

    ご夫婦で登山されてるんですねー(^^)
    ペアで奥駈道となると、やはり大普賢からスタートって
    ことで、わり切るしか無いかなと思います、って言うか!
    今は横浜ですか?我が家と同じですよ~
    いやー、なんだか嬉しいなぁ、めっちゃ親近感^^ 0

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    山ウサさん

    ほんとお久しぶりです
    >短編小説を読んだような読後感です。
    そそそ、そんなごたいそうな^^;
    たしかに苦しい山ほど、こうして記憶に残るものですね
    10年も前の記録、しかも超私的なものに感想ありがとうです^^ 0

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