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ガスに煙る孤高の頂 鳥海山

■山行日:2014年08月30日(土)
■山:鳥海山
■目的:夕焼けに染まる海へ下る
■ルート:鉾立(08:45)-御浜小屋(10:30)-新山(13:00)-御浜小屋(15:30)-鉾立(16:45)
深夜の高速道路は、初めて通るエリア
ワインディング、そして叩きつけるような大粒の雨
どこまでも暗い漆黒の闇の中
あぁオレは今、どこへ行こうとしてるのか
ふと分からなくなってしまう山岳道路
雨上がりの明け方に辿り着いたのは、海を見下ろす山の中腹
鳥海山象潟(きさかた)登山口だ


6時半には歩き始めるつもりで、90分仮眠をとったけれど
アラームが鳴る前に、ボンネットを叩く雨音で目覚める
また降り始めたのだ・・・せっかく雨雲の無いエリアを追いかけて
秋田県までやって来たと言うのに
7時まで様子を見、再びうとうと、次に起きたのは8時
ようやくガスが逃げて日本海に陽射しが現れ始める
CTは4.5時間だ、12時半を下山リミットに設定して歩こう
まだガスの残る空の下に広がる、男鹿半島の曲線が美しくて
振り向き振り向き歩きはじめる
駐車場から見上げてて、その存在感が気になっていた稲倉岳
裾野には奈曽渓谷が深く切れ込み、白糸の滝が流れ落ちている
稲倉岳、何故か妙に惹かれる山容だ
展望台や石畳があり、ちょっとした観光スポットを抜けると
60分くらいで、心地好い穏やかな稜線に乗る
そこは、ちょっとしたお花畑、シーズンにはさぞかし美しいだろう
賽の河原を過ぎ、九十九折れを進むと視界も晴れ
御浜小屋が近づいて来る、この小屋は、日本海を望み
後ろには鳥海湖、そんな素晴らしいロケーションにある

が・・・
またぞろ現れた雨雲、あっと言う間に鳥海湖方向から大粒の雨が横殴り
カメラをザックに収め、強風と闘いながらレインスーツを着込む
こんな雨風に負けるものか
はるばる秋田まで来たのだ、憧れの東北の山なんだ
御田ヶ原を早足で抜け、石畳状の八丁坂を駈け下りる頃、雨は小康状態
湿原に咲く花たちも、雨と風に震えているよう
七五三掛(しめかけ)は、祠のあるフラットな場所
濃いガスに包まれていて先が見えない
休憩がてらガスが消えるのを待っていると、雪渓を巻く梯子が見えた
やれやれ
待ってて良かった、ここはガスると危険なエリアだ
雪渓を巻くと、トレイルは谷に下り、やがてゆるやかな雪渓に降りる
この千蛇谷の雪渓を渡った尾根を詰めるとピークのようだ

アザミの群生が果てなく続く尾根、ときおりガスは消えるけど
何の展望も無く、こんな山行、意味があるのか?
なんて自問しながら、ひたすら俯いて歩く姿は我ながら苦行僧だ
御室小屋までの合数が表示され始めると、さらにモチベはダウン
だって・・・こんなところで、まだ8合?

雨風に心身共に疲労な上、指先が震える寒さ
自分でこさえたおにぎりと、暖かな味噌汁が嬉しい

トレイルは岩々、そして徐々に急登となる
ガスに煙る中、合数の表示がカウントダウン
やっと御室小屋に着いたときには、既にリミットの12時半
えぇい、ここまで来てピーク踏まずに帰れるか
最後の気力を振り絞って、鳥居を潜り、岩稜に取りつく


ガスと岩と闘いながら30分、ようやく新山ピーク
いつの日か歩きたかった東北の山
海に浮かぶ孤高の頂
その頂きを踏んだ達成感・・・
そんなもの、あるものか
なーんにも見えないじゃないか
おまけに御室小屋に戻るには、下りの矢印をガスで見失い
あやうく、岩の群れで遭難するところだ
なんだかなぁ
何なのだ今回の遠征は
何が、海から登り海に降るだ、何が夕陽に染まる日本海だ
ぶつぶつ零しながら、肩を落とし、トボトボ下山してると
少しずつ空が広がって行く
ずっと気になっていた稲倉岳が輝いている
千蛇谷には、ナナカマドが色付き始め
赤い実が揺れている



七五三掛を過ぎ、八丁坂を登り返す頃には青空となり
もしかして?いやいや、そんな奇跡は無いだろう

期待してはいけない
そう言い聞かせていたけれど
やっと見下ろすことが出来た鳥海湖に、もしかして?

逸る心を押さえながら、ゆっくりと賽の河原を下り
石畳の展望台に近付いた頃、それは見えた
海だ

夕陽に染まる海だ

厚い雲を、日本海に浮かぶ飛島を、真紅に染めて行く
やがて水平線に落ちるまで、ずっと立ち尽くしてると
夕陽の真紅に自分も染まってしまいそう
来て良かった
・・・かもしれないな
独り言をこぼして振り返るけれど
孤高の頂は今も深いガスに包まれていた

コメント

コメント一覧 (8件)

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    おはようございます。
    遠征とはこちらだったのですね。
    なのになのに・・・苦行のような天気・・・心が折れそうになるお気持ちよーーく解ります

    でもスロトレさん。鳥海湖が見えたり、憧れの日本海が見れて良かったじゃないですか。
    私なんて雨とガスで真っ白で何も見えないうえに雪渓で進路を・むにゃむにゃ
    全行程で30分くらいしか視界はなかったですもの。湖も日本海も見てない。
    絶対に忘れられないお山の記憶です( ̄▽ ̄)

    今週末に期待しましょう♪

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    鳥海山、雄大で良いお山ですが、なかなかスカッと晴れないみたいですね~。
    私は予報の良い日を選んで行きましたが、3度目でやっと頂上からの景色を見ることができました(でも、やっぱりガスの切れ間からですが・・・)。
    その他は雪渓で彷徨ったり、雪に降られたり・・・ (^_^;)

    日本海の夕焼け、きれいですね! 次に鳥海に行く時はこれもメニューに入れようと思います。

    そうそう、残雪の時期は花・雪渓・絶景と、色々楽しめるんでお勧めです。天気も比較的安定してるようですし、ガスっても花があるんで飽きないし・・・、ということでリベンジは是非残雪の時期に・・・!
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    cyu2さん
    はい、苦行でした
    が、私の場合、むにゃむにゃしていないので、まだマシかと(笑)
    ちゅちゅさん、30分しか視界がなかった、なんて聞くと
    私のは、素晴らしい山行かも?ですね^^
    今週末?
    このコメントは、その(今週末)それもお仕事前に書いてます(涙) 0

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    GRIさん
    やーっ、拝見しましたよGRIさんの記事
    残雪の頃、素晴らしいですね!拝見してわかりました
    鳥海山の美しさを知るには残雪期ですね
    お花畑の何と美しいこと
    いや、これで日本海の夕日なんて言ってたら怒られそうです
    (って、誰に?^^;) 0

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    稲倉岳、、気になりましたか?
    私も、妙に気になりました。

    私は数年前の夏に、山頂の小屋泊まりで素晴らしい快晴でした、、
    てへへ、、影鳥海も、、 v(`∀´v)

    この連休は8月の悪天のうっぷん晴らしにわんさか登山者が、、
    小屋は激混みでした。
    しかし、、この後は当分仕事や孫の行事で、、遠征できず(;_;) 0

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    ジオンさん
    ほぉーっ、ジオン姉さんも気になりましたか稲村岳
    存在感大きいですもんね!
    上から見ると海に突き出してるようで♪
    秋山、遠征出来るといいですね^^ 0

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    鳥海山って遠!!!って思ったけど、スロトレさんちからは近いほうなんですかね?

    雄大な感じが素敵です♡
    そして、お花が綺麗ですねーっ
    写真うまいなぁ♪

    夕日に染まる日本海もいいですね♪
    見れてよかった( ´ ▽ ` )ノ 0

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    ゆなさん

    いえいえ、上州からも近くはないですよ
    ただ、東北道が近いので、アクセスは楽かなぁ
    確か、5.5時間くらいだったかと
    雄大でいいお山でした
    近くでは、月山もいいなぁ、なんて狙ってます^^ 0

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