昨年の夏のこと
早ければ秋にも上州へ赴任するかもしれない、そんな状況だった
そんな私に、今の内にいろんなルートを案内して欲しい、なんて言ってくれていた山友たち
そうだ、みんなに大台ヶ原のあの谷底を案内しよう!
そのルートは今や廃道となっているが、その目的地には素晴らしい秘境が待っている
ただし、残念ながらピストンなのだ
山友たちを案内するなら、も一つ工夫が欲しいところ
なんて思いながら、そのエリア情報を検索していると、ある古い古い記録を発見・・・
ふぅむ、そんな周回ルートがあったのか
と、ある夏の日、一人きりで調査に出かけた

遊歩道のとあるポイントから反れると、進むにつれ昔はちゃんとしたルートだったことが分かる
が、突然旧ルートはヌケて無くなり、仕方なく上に向かって巻くはめに
そうそう、一人でこんなところウロついてると必ずこんなパターンだよな
なんて思いながらも、意外と歩き易い森をずんずん抜けて行くと、突然目の前が開ける

南の方向、、、あれは?手前は滝見尾根、その向こうは大蛇嵓だ
こんな角度で見るのは初めてだ・・・
と、見とれながら断崖ギリギリを恐る恐る下ると、徐々に踏み後が目立ち始めた
あ、ここがあのポイントだな?
ってことは?と見上げるとあの絶壁が望めた・・・千石嵓だ
よし、ここからだな、どうやって下るのだろう?
散らばった踏み後、何十年も転がっていそうな空き缶などが廃道へ導いてくれる
下ってはトラバースを繰り返すと、徐々に滝の落ち込む音だ、これは中の滝だな?
と、滝のそばにまで踏み後を追うが、コケむした岩がゴロゴロな足元もどんどん怪しくなり断念
そして再び下降地点を探すと、あった、鎖だ。なんだか頼りないほど錆付いた鎖を手に下り始める
が、その先昔はあったとされる木製のハシゴは見当たらない
スリングでもう一段したの岩場までは下降できそうだが、その先は不明
見上げると、けっこう下っている
あぁ、またやってるよオレ、こんなところで一人きり・・・
止めよう、このままだと戻れない進めない、例のパターンだぞ、もう止めよう
何層にも重なった苔で滑る岩を掴みながら、どうにか元の尾根まで戻ると全身が滝汗
いや、これは冷や汗かもしれない
ほっとすると、このまま帰るのももったいないよな、なんて欲も出たり
尾根を西へ向かって進む、誰もいないエリア、風は心地よく、目の前には竜口尾根
あぁ、こんなところ独り占めなんて
座り込んで、プシュっ
朝から自分で作ったお弁当を頂きながら今日の反省(なんてしないけど)
目的は果たせなかったけど、こんな贅沢な一人きりの時間、至福のときだ
なんて満足しながら、帰りは、いつか立ってみたかった千石嵓の上に立ち
しばらく、ぼーっと大蛇嵓を眺めた後、適当に方向を見ながら森の中を彷徨って
そのまま遊歩道はスルーして駐車場までとぼとぼ歩いたっけ
・・・なんて、あの夏の日を思い出してるだけで
大台ヶ原は雪も融けただろうか
たたら亭のお母さんはお元気だろうか
今年ももうすぐシャクナゲが咲き乱れ、その後はシロヤシオが・・・
と、想いは紀伊半島、遥かなるテーブルランドへ
あぁ帰りたい
あの空と海を繋ぐ台地に帰りたい
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コメント
コメント一覧 (2件)
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今日は寒波の影響で雪がちらついていました
大台のドライブウエーもまた雪に覆われているのかも知れませんね
ちなみに今年は、4月26日開通とのことです
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おやじさん
やっぱり今年は例年よりも寒いのでは?
今頃雪って・・・
海外出張とか入ってバタバタなのでGWは分からないけど
シロヤシオの頃にはぜひ帰って歩きたいので
またぜひ!ね♪ 0